恋人 2


  甘い香りが僕を包む

  君は気が付いているだろうか
  君がとてつもなく甘い香を放っていることを
  どれほどに僕が君に惹かれているかを
  君は知っているだろうか

  君が知らなくとも
  君の甘い香は僕を包み放さない

  
  君は気が付いているだろうか
  君が夜空のどんな星よりも輝いていることを
  君が十五夜の望月よりも美しいことを
  君がこの世のどんな花よりも華やかだということを
  君は知っているだろうか


  君が知らなくとも
  君の輝きに、美しさに、華やぎに
  僕の目は心は惹きつけられる

  僕は苦しいよ
  僕は君の輝きを見てはいけないから
  美しさを、華やぎを感じてはいけないから
  それなのに

  君の甘い香は僕を包み込み放さない



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